某日某所 某テーブルでの某旅人の会話



「今回発掘された映画もなかなか面白かったな」

「うーん…」
「どうしたコンマ?」

「フイクションとノンフィクションの境目ってなんなんですかね?
今回見つかった映画って、実際あった事をもとに作成しましたって説明が入ってたっていうじゃないですか?」

「らしいな?考古学者達の翻訳にミスがない以上は、フィクションとノンフィクションの境目って
難しい事をいうな…現実にあった事と人間の脳内の世界を投影したものかどうかじゃないのか?」


「でも結局歴史もその時その場所にいた人が伝えたものじゃないですか?
結局伝言ゲームみたいになって、
都合のいいことしか伝えないものじゃないんですか?」

「まあね、実際に、ある二つ国の間で戦争が起こったとする、
その原因を互いの国の人間に聞いてみると互いの国が原因だ、コチラは悪くないという
主張が半分以上きけるだろうな。
まあ本当に互いが悪くないのかもしれないが、
たとえば教えだな?一方の国で悪いとおもう行動が
じつはもう一方ではその国その神々の教えで当たり前にすぎない行動だったなんてザラだ、というか
だいたい戦争のほとんどはソレだな」


「ああ、分かりやすいのは互いの教えの中で禁戒といわれる動物を
お互い日常の食料にしていたって事ですかね?」

「そうそう、そして互いが互いにその動物の捕食をやめろという。
とりあえずやめろという、自分の教えに背くから。自分の目に入るものの世界は
自分の都合のいい様に見えないと、矯正しないといけないから」

「とりあえずその動物を食べさせるのをやめさせようと、するんだ。それさえできれば
別に相手が飢え死にしようが、自分の食べてるものを─その相手の教えの禁戒といわれるものであろうが─
好きに食べればいいっていう考えなんだよ」

「うーん」

「コンマ、ここで一つなぞなぞを出そうか?」「え」


「今の話、何が問題だとおもう?」


「ヒント1、答えは一つとは限りません
ヒント2、問題自体が問題じゃないとも限りません」

「え、ティン様それ問題として破綻してる」
「かもね、むりやり問題にしているだけかもしれないよ?」


「もう一つだけヒントね、私は”どうすればいいと思う”とは
問いかけてません。”何が問題だ?”って問いかけました」

「ティン様がなにを言いたいかは、分かってますよ…?」
「そっかそっか、さすが。…ん?話がちょっと脱線してないか?今回の映画は別に教えと戦争の映画じゃなかっただろ?」

「う、うん。実際あった立てこもり事件を元につくられたっていう映画だったんですけれど」




「この映画がつくられた時代、「魔法」なんてものまだ、人は使えてませんよね?」
「確か、ね。魔法っていうものはこの映画が作られた文明から…たぶん3つ後の文明のときに確立された…はずだったな」


「最後の犯人との戦闘のとき犯人は火を吐いて主人公たち攻撃したり、
主人公も手から赤いオーラみたいなのだしてボコボコにしてました、よね?」

「んー…。」





















「単純に、脚色、じゃないの、かなあ?」