白い世界、白い雪












激しい戦闘と
大きな喪失感に打ちのめされて









死んだように、眠っていた


















雪が冷たい


空気が冷たい



静寂が冷たい
































酷く、寂しい
















わかってた
運命は簡単に変わらない事ぐらい








自分と相対する存在は結局

最後までこの運命の脚本の役者を演じ、





破滅の道を選んだんだ















そしてボクも演じた





結局ボクも

この脚本に従い、演じた

















ごめんね、サバタ
















この物語から君を救えなくて




ごめんね
















































































黒い世界、黒い大気

















太陽に焼かれたこの半死の肉体はもう
自分のものではなくなり



この魂も破壊の獣のソレに
成り代わろうとしていた







この意識も、もうじき消滅する

























何も見えない




何も聞こえない




何も





































もう、後戻りのできない今になって想う
今更になって想う、想いだす。










─銀河意思に抗うって事は、演じない事?じゃないかって最近、思うよ─





─演じない?どういう事だ?─




─そのまんまの意味だよ、演じない事。
戦うように用意された舞台で
あえて戦わない事

ボクたちが戦う事を宿命付けられているのなら

ならボクは
正反対、共に同じ道を歩ける方法を必死でさがすよ─



─フン、甘い考えだ─




─うん、甘いね─





─それが、ボクの戦い方なんだ─





























馬鹿だとおもう











俺が馬鹿だとおもう
















持ち前のおせっかいで



煩わしいぐらいに
そう、なりふり構わずに
俺に接触してくれたのに


ある種の気まずさもあっただろうに










お前はあんなに、頑張ってくれたのに



手本を、みせてくれたのに













俺が、戦えなかったから









役を演じる事をやめる勇気が、なかったから







だから結局、
銀河意思の脚本どおりに動いていく








こんななにもかも手遅れになって気がつくなんて
本当に愚かだ

























すまない、ジャンゴ



お前の、兄に、なれなくて









すまない



















ごめん













ごめんな




























































「「ごめん」」











2010/11/3:up